Voyageについて

昔「ミクロの決死圏」という映画を見て大好きになった。小学生の時だ。

ところでこの映画、原題は Fantastic Voyage という。幻想的な旅路とでも訳すのだと思うが、ここで気になるのは Voyage のニュアンスだ。

話がすっ飛ぶのだけど、むかし、とあるアニメの最終回で、とある存在を無に返す時、彼女に対して登場人物(?)のひとりが「Bon Voyage(よい旅を)」と言ったのを今も覚えている。つまり、死出の旅に出る人に「よい旅を」と言う時の言葉であるのなら、おそらくVoyageとはTripはもちろん、Travelとも違う、もっと壮大な大旅行を意味するんだろうなと。

その事を踏まえたうえで「Fantastic Voyage」という原題を見て「なるほどねえ」と思ったものである。

昔見た映画のタイトル『ドラキュラ都へ行く』→『Love at first Bite』

昔『ドラキュラ都へ行く』という映画を見て面白かったんだけど、今探しても売ってない。
じゃあ原題はというと、twitterで教えてもらったんだけど、これが和題とは似ても似つかないのだ。悲しき○○とかカニ味噌みたいなもんか。

『Love at first Bite』これが原題である。
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『ゾンビ』(原題 Dawn of the Dead、1978年作品)の感想。

『ゾンビ』(原題 Dawn of the Dead、1978年作品)の感想。

 久しぶりに『ゾンビ』を見た。友人T君にもらったのを見て以来だから本当に久しぶりなのだけど、ひと目でわかった。彼にもらったのと同じディレクターズ・カット版だと。
 それはそれとして、感想にいこう。
 もちろん、盛大にネタバレがあるので注意してほしい。
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一世一代の名演

実は今まで「日本沈没」の劇場版を見た事がなかった。
それを見た。ああ、ちなみに73年版オリジナルの方です。リメイクも一応先に見たのですが、あっちは感想など何もないので置いといて。

しかし、これはまた……なんて強烈な。

原作で衝撃的だったシーンのひとつに、日本人の退避計画で「何もしないほうがいい。このまま日本人すべてが日本列島と運命を共にしたほうがいい」という意見が出てくるところだと思う。さらっと流されてたけど。
この場面は形を変えて映画に出てくる、というのは知ってたわけだけど……。

まさか、こんな強烈なシーンになっているとは想像もしてなかった。

「何もせんほうがええ」という言葉を聞いた時の、若き丹波氏演ずる総理の顔がすさまじい。
一瞬、唖然。
そして呆けたような顔になり、そして告げた老人に顔を寄せて聞き返す。

総理「何も……せんほうが、ええ?」
老人「そうじゃ。一億一千万の人間が、このまま日本と共に海に沈んでしまうのが、日本および日本人にとって一番いい事じゃとな」
総理「……………しかしワタリさん」

このあたりの表情の変化がもう、とても言葉には言い表せない。
おそらく総理は、自分も内心同じ気持ちを持っている事に気づいたのだろう。涙を浮かべ、泣きそうになりつつも、自分は総理大臣という立場だからその選択はできない。
しかも「何もせんほうがいい」が、脱出計画を練った識者たちの(本当の)最終意見だというのも強烈に過ぎる。
けど実際「日本が沈没するならどこに逃げますか」というアンケートで、現実に「どこにもいかない。日本と運命を共にする」という意見が第一位になったという話も冗談でなくきいたことがあるだけに…… T_T

しかし、これは、やられた。
東京の大地震の映像の物凄さ(技術自体はもちろん古いセットタイプの特撮だが、逃げ惑う人々の描写が半端じゃない。正直怖すぎる。映像に優れているが無人の市街が壊れるだけのリメイク版が怖くもなんともないのと比べるとあまりにも対照的)もそうだけど、田所博士の鬼気迫るありさまといい、本当に凄い。

もっと早く見るべきだった。
できれば、田所博士役の方がご存命だった昨年までに。

『アバター』を見て

いろんな人が感想を述べていると思うので、そういう耳タコな話は置いといて小さなお気に入りの点について話したい。

やはり、科学者のグレース(シガニー・ウィーバー)と主人公の立場がおもしろい。
グレースからすれば、主人公は周囲の力関係で「適当に飼っておく」ような存在でしかなかった。主人公は本来くるはずだった科学者と双子の兄弟であり、DNAが一致するという点のみで拾われたもの。そもそも心の底から筋肉バカでそれが気に入っている骨の髄からの海兵隊員である。根っからの文民である科学者の息が合うわけもなかった。

ただ二人には唯一最大の接点があった。つまり、現地の自然や部族をとても愛したという事だ。

グレースは科学者として常に第三者の視点であったが、主人公は完全な肉体派。つまりグレースとは真逆の世界観から彼らの中に単身入り込んだわけだが、結果として同じ結論に達した。グレースは観察と研究の果てにこの世界の素晴らしさを知っており、主人公は元海兵隊員(つまりバリバリの肉体派であり彼らの戦士に近い)として彼らの世界に感銘し、自然の美しさと厳しさに驚嘆した。その邦画は序盤から見えていたが両者の和解は非常に早かった。そしてグレースは最終的に、主人公が自分と同じ結論に真逆の方向から到達しているのを知る。

「アバター」は物語自体も美しいものだったが、グレースと主人公の関係がその全てを象徴していると言える。
異分子が別の世界に入り込むという構図は本作の随所に知恵の輪のように組み込まれている統一的テーマだが、見る機会のある方、もしくは既に見ている方。ぜひ彼らの関係の変化にも注目して見てみてほしい。

ウォーリー(Wall e)をはじめて見た。

正直言おう。この作品をナメていた。
お子様むけの娯楽作品なんだろうと。

違うじゃん。
確かにアメリカの娯楽作品だけあってご都合主義全開でアレだけど、よくできた基本設定の上に乗っかったハードSFだし、お互いの名前以外はほとんど会話のないウォーリーとイヴの変化もありありとわかる。
てーか泣けた。

このストーリーは子供でも理解できるかもしれないが、大人の方がむしろ心に響くだろう。
ひとりぼっちで生きているすべての人に、そして、手をとりあうひとがいるが、冷えかけているすべての人に見てほしい。

いい作品に出会えた。ありがとう T_T/