世間的に色々と曖昧に扱われるTS系なんですが、当サイトでは以下のように分類しています。
1. いわゆるTSF。TSフィクション・あるいはTSファンタジー。
要するに「ある朝目覚めたら女の子になっていた」みたいな変身系や、映画『転校生』みたいな入れ替わりものなどを含みます。また、本来はちょっと違うんですが、一柱の神様が男神と女神両方の顔を見せるという神話伝承の類も当サイト的にはTSFに分類しています。また、漫画『緑の世紀』の地球のように、見る人によって男性に見えたり女性に見えたりする(そもそも人間が見ているから人間と見えるにすぎない)ものも神様と同様の存在としてカテゴライズしています。
hachikunが描いた最古のTSキャラは、一次創作小説『α(当時のタイトルは違う)』の主人公・野沢誠一です。1982年の事になります。元々同作はSF仕込みの
2. 性同一障害系。いわゆる狭義のTS。
身の回りに該当者がいないので当サイトでは二番手ですが、範疇です。
最も古い自作のこの分類のキャラクタは、千鶴という風俗店(明快な設定はなかった)のおかみさんです。人物設定の元ネタは昔、hachikunが旅の途中で出会った田舎の雑貨屋のおかみさんです(完璧におばさんだと思っていたがMtFだと聞いて目が点になった)。ただ結構高齢の方でしたので、キャラクタ設定としてはゲーム『痕』の柏木千鶴嬢のそれを少し借りましたが。
3. いわゆる半陰陽を含むIS(インターセックス)系。
しばしばTSは混同されますが、この人たちは身体の方が男とも女ともつかなかったりするだけで性同一障害というわけではないです。そこんとこ間違えると大変失礼になるので注意してください。モザイク、仮性半陰陽、アンドロゲン不応症候群その他もろもろ、いろんな理由により性別不明だったり遺伝上と外見の性別が食い違っている人たちを示します。
うちでは非常に珍しいタイプ。過去に皆無とは言わないけど、周囲にデータがなさすぎて描きにくいもので。
4. 女装した男、男装した女系
今ならもちろんアイマスDSの涼ちんこと秋月涼(女装)でしょう。ただ「こんな可愛い子が女の子のはずがない」を創作上の絵空事と思っているあなた、見識狭いです。現実はもっとあなたが考えているより理不尽なものなのです。いや本当に。
このタイプは外見に騙されがちですが、メンタルは普通に男であり女なので要注意。
たとえば涼ちんは女装しているからって男が好きなわけではない。彼はちょっとヘタレで女顔だが普通に男の子であって、周囲に『女装して女性アイドルとしてデビュー』を強要された結果があの姿というだけの話です。
その手の誤解多きタイプに差し上げる言葉はこれだ。『女装するほど女好き』
いわゆる女装子やってる男性にはしばしば無類の女好きがいるそうです。つまり女の子と楽しくやりたい趣向の一環として、一緒にキャッキャウフフしていたいわけですね。なんというか、一周回ってむしろ漢らしいって感じですね(汗
なお、うちでは二次創作で涼ちんを扱っている以外に該当はいません。
5. その他外的要因により(多くは本人の意図に関係なく)性別と異なるカテゴリに置かれている人
これもうちのサイトでは扱ったことのないタイプ。
たとえば具体例をあげると、私が昔から気に入ってる以下の作品かな。
[もうひとつの場所から]
http://www2u.biglobe.ne.jp/~ftcenter/nsl/anobash2.html
この作品における飯田君や伊藤さんのような経緯で、本来の性別とは別のカテゴリに入れられちゃってる人。
性同一障害と間違われる事必至ですが、飯田君も伊藤さんも環境に順応しているだけなんですよね。実際に漢らしい女子もしばしばいるし、声変わりしたはずなのにあまり声のかわらない男の子も現実にいる。大抵はひとりで強いコンプレックスを抱いたり問題の元になったりなんですが、上の作品では先生やクラスメートが突破口になって「本来の性別とは違うが本人が馴染みやすい立ち位置」に誘導されている。
これ、先のことを考えると不安の残る展開ですが、適度にうまく機能していて結束の強いコミュニティってしばしば出来上がるもので、現実にも起こりうるケースだと思います。
なお余談。
上記の作品における飯田君たちが将来「性同一障害」になる可能性があるかといえば、あると言えるかもしれない。
だが勘違いされちゃ困るんですけど、性自認(自分をどちらの性別と思うか)と異性観(どちらの性別を好きになるか)は全く別の話です。メラニー法で有名な性同一障害者のメラニー嬢は男性として結婚して奥さんと子供もいたそうですが、そういうものなんだそうです。
うちは性的マイノリティをよく扱うのでそこいらへんには注意しています。